ヤマザキ貼るのパンまつり

（話が長くなったので喜怒哀楽に移動しました）

今年３月頃の話。

コンビニで ”高級ジャムパン” を買って家で食べていたら、直径20mmほどの丸いシールが貼ってあることに気がついた。

毎年この時期に行われる「ヤマザキ春のパン祭り」の１点の応募シールだ。

ヤマザキ春のパン祭りのシール

いつものごとく数十点集めれば食器か食器に交換できるという販売促進のためのシールで、くっだらないことをしたがるケチでセンスのない暇人や主婦らがヤマザキパンの戦略にはまって、そこまで欲しくもないパンを買うんだろうよ。

あぁーヤダヤダ。

ってなことを思いながらジャムパンを食べ、そして包装ビニルをゴミ箱に捨てようとしたら、それを見た相方が「あんた。今年のパン祭りは出るっちゃけん、シールば捨てんで貯めてね」と言ってきた。

相方と生活して二十数年、そんなことを言ってきたのは始めてのこと。

私は「こげなシール集めてどげんするとや？しょうもない食器やらいらんばい」と返しながら言葉を無視してゴミ箱に入れたら、わざわざゴミ箱から拾い出して「シールば取っといてよ。(｀Д´)」と実力行使してきた。

そこまでして食器が欲しいのか。そしたら仕方ないなとその気持を汲んで「はい。はい。わかりましたぁー。そんじゃヤマザキパンを食べましょうね」っていい加減な返事をしていた。

すると...

翌朝はヤマザキパン。夜の甘モノ時間にヤマザキパン

翌々朝もヤマザキパン。夜の甘モノ時間にヤマザキパン

翌々々朝もヤマザキパン。夜の甘モノ時間にヤマザキパン

翌々々々...　翌々々々々...　翌々々々々々...

そんな日々が続くと流石に私も「いい加減にしろよ」って怒る訳だ。

しかし、それに対して相方は謝るどころか、応募用紙（台紙）に貼っているシールを持ってきて「ほぉーら、こげん溜まった。あと５点でお皿が１枚になるっちゃ〜ん。」って、その成果を自慢げに見せてきた。

あまり見る気もなかったが、チラッとだけ見たらその応募用紙に貼付けたシールの角度がめちゃめちゃなのだ！

瞬間的にムカッとなった。

「おまえ、なんで真っ直ぐ貼れんとや？」

「その角度は気持悪くないとや？」

「テキトーに貼ったら何点か計算しにくいやないか」

と、日々のヤマザキパン地獄よりもシールの角度に腹が立つわけで、几帳面な私は「いい加減に貼るな。やるならちゃんと貼れよ」と違う方向から文句を言うのであった。

すると「真っ直ぐ貼ろうとはしとるんやけど何故だか斜めになってしまうとよねぇ〜」って... のらりくらり...

その態度にさらにカッチーンときた私。

その応募用紙を取り上げてビリビリッと破ってやった！

まっそれは冗談だが、応募用紙を取り上げて「あぁーもぉー腹んたつ。テキトーに貼るな。俺はそういうのがマジで好かんっちゃん」とブツブツ言いながらカッターナイフを持って来ては、我慢のならん角度のやつを１枚１枚キレイに剥がして丁寧に台紙に貼り直していくのであった。（シールによっては糊付けも必要だった）

で、１０分ほどかかって真っ直ぐ貼り直してやった台紙を見ると、スッキリしていてとても気持がよく、毎日、毎日ヤマザキパン地獄で腹が立っていても、こんなに頑張って喰ったのかと充実感や満足感もある。

ここでふっと我に返る私。

ん？　私は一体なにをやってるんだ？？

怒りの矛先は「シールの角度」になっていることに気がつく。

悲しいかな。

これが持って生まれた性なのか...(>_<｡｡) 自分でも嫌になるところだ。

で、翌日もまたヤマザキパンを買ってきた相方は昨日を学習し「アンタが綺麗にシール貼って」と私に持ってくる。

（面倒くせぇーが）仕方ねぇーなと貼ってやる。翌日も、そのまた翌日も私がシールを貼る始末。

そういった日々を繰り返すと、買い物に行っていない日は「今日はヤマザキパンのシールはないのか？」と逆にシールを求めるようになり、２〜３週間目になる頃にはシールを貼りたくて仕方がない衝動にかられ「リョーユーパン買うならヤマザキパンを買ってこいよ」と言い、デパ地下などで美味しいパンを買ってきてもらっても、ちぃ〜とも嬉しくもなくなっていた。

毎日、毎日のヤマザキパンに相方の方が先に根をあげるも、私はシール貼りたさにヤマザキパンを買ってくるように命じ、そして食べ続けその成果まで撮影しなければいけなくなっていた。（几帳面だからよぉー）

ヤマザキ春のパン祭り