「達の記録館」サブの表紙

日常の喜怒哀楽を写真付きで綴るエッセイ

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お守りを買うならドライブレコーダーを買いなさい。

若い頃、私は、30日、60日、90日...などの免許停止になり、福岡県篠栗町にある安全学校の講習を何度も受けてきました。もはや受講した回数すら覚えていません。

そんな私は捕まる度に「運が悪かったっちゃん」などと周囲も自分も言ってきましたが、歳をとるとそういった無謀な運転はしなくなり、今では無事故無違反を20年以上続けている優良ドライバーになっています。現在49歳です。

昔がどうであれ、今でこそ優良ドライバーの私は、カッチーンとくる凶暴な奴がいるということを自分を通して知っていますので、そういった場合に備えて、相手車両をきっちり記録し自己防衛しておかなければいけないと一昨年ドライブレコーダー(通称ドラレコ)を設置することにしました。

車のフロントガラスにドラレコを取り付け「よし、これで1つ安心だな」と走り始めて10分ほど経過したときのことでした。

取り付ける前まで青色信号から黄色に変わろうとすると「えぇーぃ 行っちゃえぇー」とアクセルを踏んでいたのに、ドラレコを付けた途端「これはダメだな」とブレーキを踏んで止まってしまいました。

このブレーキに驚いたのは何を隠そう私自身でした。

相手車両の動きを記録するためのドラレコなのに、これを設置したことによって自分自身が縛られているではないか!! と、本末転倒なことをした自分に驚いたからです。

それから数週間、ドラレコの息苦しさを感じながら走っていましたが、ドラレコって何なんだ?とよく考えてみたところ『相手の車両も撮るには撮るが、自分の動きもしかっり撮られているという意識の方が遥かに大きく、より安全運転を心がけ、とても丁寧な運転をしている私がいる』というものに気が付きました。

これに気付いたときの意識の変化は未だ鮮明に覚えています。

※ 読んで共感するのは簡単ですけど、心底自覚して赤文字にように言葉として発せるようになるまで私は数週間掛かっています。

それからというもの、周囲の人に「ドライブレコーダーを付けたら? 数千円しかせんとよ。俺が付けてやろうか?」と言うまでになり、逆に取り付けたがらない人に対して「あんた、まだそんな運転をしよぉーと」と思うようにもなりました。

悪質ドライバーに対しての抑止力

2017年6月5日、神奈川県大井町の東名高速下りの追い越し車線上で、ワゴン車の進路を塞いで停止させ、後方から来たトラックにより追突事故を引き起こしワゴン車の夫婦2人を死亡させた容疑者が10月10日に逮捕され、いま世間で大きな話題となっています。

石橋和歩

ドライブレコーダー(ワゴン車は設置していなかった)があれば起きなかったとは言えませんが、もし相手の車にドライブレコーダーが付いていると知っていたなら、前方での”蛇行運転”や後方からの”煽り運転”、危険な幅寄せや急停車などをする、嫌がらせを目的とした悪質ドライバーらに対してかなりの抑止効果があったと思います。

ドライブレコーダー設置の義務化が急がれる

各都道府県は、交通死亡事故件数を減らすことをずっと掲げてしているのに、確実に効果の出るドライブレコーダー設置に補助金も出さなければ、ETCを普及させる時にあったような大きなアナウンスもしていません。(私が知る限り)

また日本国は自動車産業の戦略として、世界最先端の自動運転技術や電気自動車の促進(補助金)や水素スタンド、電気スタンド、先日はGPS衛星「みちびき」も打ち上げ高度な技術を発展させていくの直は結構なことですが、ドライバーの立場から言えば、低技術のドライブレコーダーこそ安全走行に直接繋がっているのではないかと思えてなりません。

今や超小型化したCCDの解像度は8Kにまでなり、フラッシュメモリーは低価格で容量も増え、システムそのものが安価になったこの現代、そろそろドライブレコーダーを標準仕様(義務化)にしてはいかがでしょうかと、この場を借りて提言したいと思います。

石橋和歩

義務化になれば、些細な交通トラブル、ひき逃げ、当て逃げ、物損事故や人身事故などの件数は大きく減り、警察官の仕事も減らせます。さらに交通関係以外の事件でも道路を通った容疑者であれば、Nシステム〜街にある防犯カメラよりも、数多くの一般車両によって記録された画像から容疑者を確実に追いつめることができ、治安もよくなります。

プライバシー保護や監視社会というのが問題になるのであれば、録画義務と記録媒体の提出義務の2つを付けず「設置の義務」だけにしておけば問題は生じないと思います。

直の義務化は難しいと思いますので、ひとまずグリーン化税制、エコカー減税で行ったように、ドライブレコーダー設置車として小額でも減税したり、車検時に自動車重量税を優遇するなどして普及させることが公共の利益になると信じて止みません。

ドライブレコーダーをどこに取り付けるか

車内の天井に設置し360度を映し出す”ダクション360”というドライブレコーダーがあります。しかし、住宅や店舗や事業所でも防犯カメラというものはこれ見よがしに付けてこそ抑止の効果があるというものです。

車両の天井に設置すると車のデザインは悪くなってしまいますが、後部ガラスに貼る自動車保管場所標章(表示の義務)のように、皆同じ義務であれば違和感あるのは最初だけだと思います。 安全>デザイン

■ざっくりしたイメージ図

360度カメラ(ドライブレコーダー)

トラックやバイク、特殊車両などはまた別に考えるとして、先ずは一般車両から義務化ないし税優遇制度を進めて欲しいです。

任意保険会社の後押しも必要

ドライブレコーダーを設置した車両が普及すると、”当たり屋”などの保険金詐欺を減らせる効果もあり、それを保険料の値引きなどでで還元すれば顧客満足度は上がり他社との差別化も図れます。値引き額は少なくても後押しはできるはずです。(自賠責保険も下がりそう)

当たり屋の例

目撃者が居ない場所でこうなったらどうしますか?

お守りや護符を車に付けても、何の役にも立ちません。

まとめ:転ばぬ先の杖

日本のドライブレコーダー普及率は現在10.4〜10.6%です。

ネットで探せばドライブレコーダーは本体3,000円ぐらいからありますし、別売りのメモリーカードも16GBで1,000円前後。(計1万円以内のもので大丈夫)

悪いことは言いません。自衛のため1~2回余計に給油したと思ってドライブレコーダーを取り付けしましょう。

自身の安全運転は取り付けた後で分かります。← 私がそう

2017年10月14日 記録

【追記】発煙筒の義務化なんかより、よほどドライブレコーダーの義務化の方が重要なのだ! だろ?

喜怒哀楽は、作者たつの考えを自己中心的に書き綴るものである。

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