モウ(2016年8月5日 12時23分死去)の亡骸をダンボール箱に入れ祭壇作りをしていると、モウがこの世で最も怖かった雷鳴が轟きバケツを引っくり返したような激しい雨が降り出しました。
Yahoo!! 防災情報APPの画面より
音楽を聴きながらどうぞ...
夜空でつながっている
作詞/作曲:松任谷由実(2007年)
ありがとう こんなに 寂しい想いがあるなんて
誰からも 何からも 知らされていなかった
夜空の 彼方に きらめくひとつ星を見て
涙こぼすって本当のことだったんだね
ここに ここにはいない あなたに語りかけよう
まるで となりにすわり もたれるように
ありがとう いつでも 心の奥にいてくれて
だから明日 私また歩き出す
やさしく 抱きしめ 私の名前を呼んで
そんなふうに 呼ぶひとはあなただけ
(モウの声:2分53秒)
広い この広い宇宙で なぜめぐり逢えたの
なのに それなのになぜ去っていったの
私を残して
ありがとう こんなに 愛せるひとがいるなんて
だから きっと 私は生きてゆける
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モウのお通夜
雷が鳴るといつも低い体勢で尻尾を丸め、(雷が怖いよぉー)マオォォーーーン・マオォォーーーンと言いながら私の部屋にあるモウ用の避難場所に逃げ込み、肉球をビショビショにしてずっと泣いているモウがいました。
なのに窓ガラスを振動させるほどの雷が鳴ってもマオォォーーーンは何処からも聞こえてきません。
モウの声が聞こえないことで本当に死んでしまったんだなと、私の方がマオォォーーーンになっていました。
しばらくして、お花を買いに行った相方が”カサブランカ”を手に戻ってきました。
なぜカザブランカかのか?と聞くと「花の大きさがモウらしかったし、花雄大な愛(花言葉)で見送ってあげたいから」と言っていました。
この夜、猫アルバムをめくりながら静かな最後を過ごしていました。
牛田モウ、最後の点検
8月6日(土曜)の朝、リオ・オリンピック開会式が行なわれていました。
開会式の演出も楽しめず、ただテレビ画面をぼぉーっと観ていたという記憶だけが残っています。
ペット霊園(火葬場)へ行く直前まで、お前はああだったな、こうだったったなと楽しかった23年間を振り返っていました。
出棺の時間になり棺を抱えて家を出ようとしたとき、"1つやり残した"ことがあったのに気付きました。
23年間1日も休むことなく我が家を守ってきてくれた猫警備員に点検させてやらないといけない!! って...
● 自力で歩いた最後の写真(この巡回点検から約33時間後に亡くなりました)
私は冷たく痩せ細ったモウの亡骸を抱き「モウ。最後の点検するぞ。ちゃんと見とけよ」と言って玄関やベランダ、お風呂やトイレ、押し入れから各部屋の隅々をゆっくり見せてあげました。
モウ、どこにも異常なかったか?
長い間おつかれさま
お前の仕事はこれで終わりだ
ありがとう
それじゃ 行こうか...
ペット霊園
昨日から降り続いていた雨は止むことなく、モウが怖い雷まで鳴る最悪な天候で出発しました。
モウの棺とガオの遺影を抱き無言のまま車を走らせていると、その途中から相方がiPhoneを出してビデオを撮り始めました。
なんで撮っているのかと聞くと「家族みんなで行く最初で最後のドライブだから」と言いました。
「うん。そうだな...」
相方の意を汲んで記録します。
ペット霊園エンゼルパーク
モウの安らかな眠りを祈ります。
天国で寂しくならないように50枚ほどの家族写真と(ガオも持っていった)大切なお札を棺に入れ、「それじゃここでお別れするよ。また会おうなモウ。お前が大好きだったよ。ありがとう」と最後の言葉をかけました。
ー 相方号泣 ー
そして2人でゆっくり箱を閉じました。
・・・・・
火が入ってから約50分後...
モウの変わり果てた遺骨を拾い上げ終えると気持も少し楽になっていました。
きちんと葬儀できてよかったと思います。
帰る頃には
あれだけ降っていた雨も嘘のように上がり夕焼け空が広がっていました。
たつ:食欲ないけど何か食べて帰ろうか
相方:そうね。何が食べたい?
たつ:何も浮かばん
相方:私も...
モウが行きたかった食事処へ
食べたいものが決まらないまま天神方面へ車を走らせていると”くら寿司”前の信号で止まりました。
すると、猫どものためにわざわざお持ち帰りしては皆でよく食べていたお寿司の情景が鮮明に浮かんできたので即座にウインカーを点灯させて入庫させました。
(土曜日の夕方なので1時間待ちでしたが苦にはなりませんでした)
お前ら、ここが回転寿司だぞ。
今日は、お前らの好きな皿だけを取ってやるからな!
喜んでいるモウ(合成写真ではありません)
そのようなことを言いながら、マグロ、エビ、サーモンの皿ばかりを取って弔い、「お前らまた連れてきてやるな」と約束して席を立ちました。
帰り道...
相方:赤信号で止まらんやったら通り過ぎたやろうね
たつ:うん。100%通り過ぎとった
相方:モウが回転寿司に行きたかったんやろうね
たつ:そう思う
たつ:よし。次はガオの好きなケンタッキーに行くぞ
相方:うん
このような形でしかモウとガオを連れて来れませんでしたが、それでもやっと猫どもが喜ぶ場所へ皆で行けるようになってちょっぴり嬉しかったりもしました。
こいつらの冥福を祈って食べた回転寿司は生涯忘れることはないでしょう。
猫どもが居た不自由な方が楽しかった
朝も夜もギャーギャーうるさいモウが亡くなってからというもの、熟睡できるようになってしまったことがやたらと寂しいです。
相方はスーパーのペットコーナーへ行くのが日常の義務だったのに、今では見ないようにして通り過ぎていると言います。私もホームセンターへ行くと、買うものもないのに無意識に足がそちらへ向いてしまうことが多いです。
また、猫どもが生きてるときは「コイツらがいなくなったら長期旅行に行こう」と旅のパンフレットを集めたり計画を練ったりなどしていましたが、いざそうなってしまうと何処へ行く気も起きないなんて... 我ながら笑ってしまいます。
こればっかりはご縁でしょうが、もし何処かでモウ似(白黒ハチワレ・鼻黒)で悪魔のような五月蝿い野良猫を見つけたら家に連れてきそうです。='ェ'=
毎日「うるせぇー」って怒鳴っていないと調子が出ません。
不自由な方が楽しかったな... ぐすっ
【歌詞より】
ありがとう いつでも 心の奥にいてくれて
だから明日 私また歩き出す
楽しかった想い出を心の奥底にしまいながら、これから専門分野以外の事業もやってみようかな(気分を変えてみよう)とも考えています。
ありがとう こんなに愛せる猫がいて本当によかった。たつ
2016年9月30日 記録